【JIPA/ジャイパ】日本インストラクター・パーソナルトレーナー協会

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JIPA(ジャイパ)日本インストラクター・パーソナルトレーナー協会

(目次)

(1)上肢の筋肉(1-1)肩関節を動かす筋肉
(1-2)肩甲骨を動かす筋肉
(2)下肢の筋肉(2-1)股関節に関係する23筋
(2-2)膝関節
(2-3)足関節(足首)
(3)体幹の筋肉(3-1)腹筋群
(3-2)


(1)上肢の筋肉

(1-1)肩関節を動かす筋肉

 【肩関節】※を動かす筋肉は以下の通り,
(★印はローテーターカフ=肩関節回旋筋腱板)

(上方に位置する筋肉)
 *三角筋...機能は(前部)(中部)(後部)と分けて捉える
 *棘上筋★キョクジョウキン

(前方に位置する筋肉)
 *大胸筋...機能は(上部=鎖骨部)(下部=胸肋部)と分けて捉える
 *烏口腕筋ウコウワンキン
 *肩甲下筋★ケンコウカキン

(後方に位置する筋肉)
 *広背筋
 *大円筋
 *棘下筋★キョクカキン
 *小円筋★
肩関節【筋肉リスト】
▼一段目2回クリックすると降順並び替え(1クリックごとに昇順と降順。再読み込みすれば元の表)
筋肉 屈曲 伸展 外転 内転 外旋 内旋 水平
屈曲
水平
伸展
三角筋(前部)
三角筋(中部)
三角筋(後部)
烏口腕筋ウコウワンキン
棘上筋★キョクジョウキン
棘下筋★キョクカキン
小円筋★
肩甲下筋★ケンコウカキン
大円筋
広背筋
大胸筋(上部=鎖骨部)
大胸筋(下部=胸肋部)
肩関節の筋肉の機能
 *三角筋は,主として肩関節の外転。
 *烏口腕筋は,水平屈曲で強い力を発生(ベンチプレス)。しかもラットプルダウンでも訓練できる(肩関節の内転)
 *棘上筋は,野球(投球)や水泳で痛めやすい。外転補助筋なので「腕を横に挙げて(外転位)」+「内側に捻る(内旋)」で鍛えることができる(エンプティカンエクササイズ)。

肩関節の筋肉の付着箇所「起始~停止」
 *三角筋(前部):鎖骨外側~上腕骨中部外側
 *三角筋(中部):肩峰~上腕骨中部外側
 *三角筋(後部):肩甲棘~上腕骨中部外側
 *烏口腕筋:肩甲骨烏口突起~上腕骨中部内側
 *棘上筋:肩甲骨棘上窩~上腕骨大結節。上腕骨頭の安定(関節窩に引寄せ)
 *棘下筋:肩甲骨棘上窩~上腕骨大結節。懸垂で顕著
 *小円筋:肩甲骨外側縁~上腕骨大結節。棘下筋と連動
 *肩甲下筋:肩甲骨肩甲下窩~上腕骨小結節。懸垂で顕著。外転・外旋でストレッチ
 *大円筋:肩甲骨下角~上腕骨小結節稜。広背筋の補助
 *広背筋:(腸骨稜・仙骨,T6789101112L12345棘突起,101112肋骨)~上腕骨小結節稜。懸垂で顕著。外転・外旋でストレッチ
 *大胸筋(上部:鎖骨部):鎖骨~上腕骨大結節稜
 *大胸筋(下部:胸肋部):123456肋骨~上腕骨大結節稜

【肩の関節】※は5つの関節で構成
 *肩甲上腕関節...これがいわゆる狭義の「肩関節」。腕の骨(上腕骨)は肩甲骨に繋がっているのです。
 *肩鎖関節...肩甲骨は鎖骨にぶら下がっているのです。
 *胸鎖関節...鎖骨が背骨にくっ付いている訳です。
 *肩甲胸郭関節
 *第二肩関節

(1-2)肩甲骨を動かす筋肉

 肩甲骨は6方向に動く
 *挙上
 *下制
 *外転
 *内転
 *上方回旋
 *下方回旋
肩甲骨【筋肉リスト】
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筋肉 挙上 下制 外転 内転 上方
回旋
下方
回旋
後方ソウボウキン
僧帽筋
(上部)
後方ソウボウキン
僧帽筋
(中部)
後方ソウボウキン
僧帽筋
(下部)
後方リョウケイキン
菱形筋
後方ケンコウキョキン
肩甲挙筋
前方ショウキョウキン
小胸筋
前方ゼンキョキン
前鋸筋
前方サコツカキン
鎖骨下筋
肩甲帯=肩甲骨と肩関節の連動【筋肉リスト】
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肩関節 挙上 下制 外転 内転 上方回旋 下方回旋
屈曲
伸展
外転
内転
外旋
内旋
水平屈曲
水平伸展
対角屈曲
対角伸展
深呼吸の動作は理にかなっている
 肩甲骨と肩関節(上腕肩甲関節)は連動するため,肩甲骨の内転/肩の外旋&水平伸展肩甲骨の外転/肩の内旋&水平屈曲が大切!! 簡単に言うと,深呼吸時の身体動作です。

投球動作と肩関節
(資料)
 肩関節の動きについて図解されているページです。PNF(固有受容性神経筋促通法)が紹介されているページなのですが,野球/投球動作における肩関節の動きが良く分かります。
 http://www.kanmedi.net/pnf/2009/04/pnf_6.html
 PNF紹介ページhttp://www.kanmedi.net/pnf/2009/04/pnf_6.html

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(2)下肢の筋肉

(2-1)股関節に関係する23筋

 【股関節】を動かす筋肉は以下の通り,
(股関節を屈曲させる4筋)
 *大腿直筋ダイタイチョッキン...大腿四頭筋の一つ。大腿四頭筋の他の3つは股関節には関与せず,膝の筋肉である。
 *腸腰筋{大腰筋ダイヨウキン・小腰筋ショウヨウキン・腸骨筋チョウコツキン}

(股関節を伸展させる6筋)
 *臀筋群{大臀筋ダイデンキン・中臀筋チュウデンキン・小臀筋ショウデンキン}
 *ハムストリングス{大腿二頭筋ダイタイニトウキン(細かくは長頭と短頭がある)・半腱様筋ハンケンヨウキン・半膜様筋ハンマクヨウキン}

(安定歩行のための2筋)
 *大腿筋膜張筋ダイタイキンマクチョウキン
 *縫工筋ホウコウキン

(内転筋群/5つ)
 *大内転筋 *長内転筋 *短内転筋 *薄筋 *恥骨筋

(深層外旋六筋群/6つ)
 *梨状筋 *上双子筋 *下双子筋 *内閉鎖筋 *外閉鎖筋 *大腿方形筋
股関節23筋【筋肉リスト】
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筋肉 屈曲 伸展 外転 内転 外旋 内旋
ダイタイチョッキン大腿直筋大腿
四頭筋
屈曲
ダイヨウキン大腰筋腸腰筋屈曲外旋
補助
ショウヨウキン小腰筋腸腰筋屈曲
補助
外旋
補助
チョウコツキン腸骨筋腸腰筋屈曲外旋
補助
ダイデンキン大臀筋臀筋群伸展
(伸展域で伸展トルク)
外転〇内転
補助
外旋◎
チュウデンキン※
中臀筋
臀筋群前方筋束
屈曲
補助
後方筋束
伸展
補助
外転◎後方筋束
外旋
前方筋束
内旋◎
ショウデンキン小臀筋臀筋群外転△前部
内旋〇
ダイタイニトウキン※大腿二頭筋ハムストリングス伸展
(屈曲域で伸展トルク)
外旋
補助
ハンマクヨウキン半腱様筋ハムストリングス伸展
(屈曲域で伸展トルク)
内旋
補助
ハンケンヨウキン半膜様筋ハムストリングス伸展
(屈曲域で伸展トルク)
内旋
補助
ダイタイキンマクチョウキン大腿筋膜張筋.屈曲外転〇内旋
補助
ダイナイテンキン大内転筋内転筋群内転内転時
外旋
補助
内旋△
チョウナイテンキン長内転筋内転筋群屈曲
補助
内転時に内旋
タンナイテンキン短内転筋内転筋群内転内転時
外旋
補助
時に内旋
チコツキン恥骨筋内転筋群屈曲内転内旋△
ハッキン薄筋内転筋群内転
リジョウキン※梨状筋深層外旋六筋群外旋△屈曲60度以上で内旋
ジョウソウシキン上双子筋深層外旋六筋群外旋△
カソウシキン下双子筋深層外旋六筋群外旋△
ナイヘイサキン内閉鎖筋深層外旋六筋群外旋〇
ガイヘイサキン外閉鎖筋深層外旋六筋群外旋△
ダイタイホウケイキン大腿方形筋深層外旋六筋群外旋〇
ホワウコウキン縫工筋.屈曲外旋
補助
股関節の筋肉の付着箇所「起始~停止」及び特徴など
 *大腿直筋:寛骨~脛骨。二関節筋であり膝の伸展にも機能する。大腿四頭筋の他3つ(外側広筋・内側広筋・中間広筋)は股関節には関与せず膝の筋肉である。
 *大腰筋:腰椎~大腿骨小転子。
 *小腰筋:胸椎12腰椎1~腸恥骨。大腰筋の補助
 *腸骨筋:腸骨~大腿骨小転子。
 *大臀筋:仙骨尾骨等~大腿骨・腸脛靭帯。
 *中臀筋:腸骨~大転子。体重を支える,骨盤を安定させる筋肉。うまく機能しないとトレンデレンブルグ歩行。腰痛に関与するためホグしたい。あらゆる方向に股関節を動かす時に関与する。
 *小臀筋:腸骨~大転子。中臀筋の下層
 *大腿二頭筋:ハムストリングスの一部。股関節伸展時に膝を屈曲。股関節外旋時に膝を外旋。長頭は二関節筋。
 *半腱様筋:ハムストリングスの一部。股関節伸展時に膝を屈曲。股関節内旋時に膝を内旋。二関節筋。
 *半膜様筋:ハムストリングスの一部。
 *大腿筋膜張筋:歩行の安定に関わる。屈曲内旋で真っ直ぐ歩けるようにしている。腰方形筋が凝っている(過緊張)場合はココも緊張状態にある場合が多い。そうなると姿勢が不安定になり,さらに中臀筋に負担を掛けるのでますます腰痛が悪化し,そして腰方形筋も短縮する...悪循環。慢性化してしまう。
 *大内転筋:内転筋群のうちハムストリングスと同じ機能のためハムに含める考え方もある。
 *長内転筋:内旋にも機能する。
 *短内転筋:内旋にも機能する。
 *恥骨筋:内旋にも機能する。
 *薄筋:腰痛の方は痛めやすい。内転筋群の中で一つだけ別の機能とも言える。
 *梨状筋:腰痛に関与するためホグしたい。屈曲度合いによって,外旋筋から内旋筋に変わる。
 *上双子筋:
 *下双子筋:
 *内閉鎖筋:
 *外閉鎖筋:
 *大腿方形筋:
 *縫工筋:
中臀筋機能低下によるトレンデレンブルグ歩行
「遊脚側=軸足と反対の脚」側が落ち込む(骨盤の下制)現象。中臀筋筋力低下の他,疼痛や,股関節可動域制限(左右差),脚長(左右)差も原因になる。
逆が「ドゥシャンヌ徴候」であるが,トレンデレンブルグの代償作用でもある。
 トレンデレンブルグ徴候・トレンデレンブルグ歩行

(2-2)膝関節

(基本の動き)
【屈曲】(膝を曲げる)→ハムストリングス{大腿二頭筋ダイタイニトウキン(細かくは長頭と短頭がある)・半腱様筋ハンケンヨウキン・半膜様筋ハンマクヨウキン ※いずれも二関節筋},および縫工筋・薄筋(この二つも二関節筋),膝か筋シツカキン,腓腹筋ヒフクキン
【伸展】(膝を伸ばす)→大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋)※大腿直筋のみ二関節筋

(特殊)
膝関節が30度以上屈曲すると,内旋30度,外旋45度します
※二関節筋が多く,
 [股関節屈曲と膝関節伸展]が同じ筋肉(大腿四頭筋。太ももオモテの筋肉)
 [股関節伸展と膝関節屈曲]が同じ筋肉(ハムストリングス。太ももウラの筋肉)

※また,縫工筋は「腹筋によって骨盤が後傾している時に膝の屈曲が促される」特性があるため,「膝に脚を引っ掛ける座り方は,(後傾した骨盤を,腰の筋肉で水平に戻そうとすることから)腰を痛めやすい」と言える。

(2-3)足関節(足首)

(基本の動き)
【背屈】(足首を曲げる)→前頸骨筋(スネの筋肉),長母趾伸筋・長趾伸筋(足の指を伸ばす筋肉)など
【底屈】(足首を伸ばす)→腓腹筋ヒフクキンやヒラメ筋(ふくらはぎ),後頸骨筋,長母趾屈筋・長趾屈筋(足の指を丸める筋肉)など

(特殊)
内反(外側荷重)
外反(内側荷重)
※「腓腹筋ヒフクキン」(内側頭と外側頭)と「ヒラメ筋」(アキレス腱に接続)を「下腿三頭筋」とも呼びます。

シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)は,
急に運動量の多いトレーニングをしたり(例:高校野球部に入って急に走り込みをやる),急に長距離を走ったり(例:東京マラソンに応募したら当選しちゃったから走った)することで,
足裏アーチで体重を支えられずに(体重の負荷をうまく分散しきれずに)発生し,無理につづけると悪化していきます。
 前述の筋肉で言えば,
底屈させる筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋,後頸骨筋,長母趾屈筋・長趾屈筋)が弱く,足裏アーチが失われているという事であり,
背屈させる筋肉(前頸骨筋・長母趾伸筋・長趾伸筋)が強すぎる(座って膝を伸ばして足首を曲げた時に,つま先が反ってしまう方は典型的),ということでもあります。
トレーニング(筋トレも)は何事も適度な負荷と,その後の栄養補給と休養睡眠が不可欠ですね。

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(3)体幹の筋肉

(3-1)腹筋群

腹筋は12本あるんです,表層筋(アウターマッスル)のみならず,深層筋(インナーマッスル)にも効かせましょう。

 (表層筋)
 1 【腹直筋】...第1層
 2/3 左/右【外腹斜筋】...第2層
 4/5 左/右【内腹斜筋】...第3層

 【深層筋】
 6 腹横筋 ...第4層
 7~12 『骨盤底筋群』 ※以下に解説
 『骨盤底筋群』こつばんていきんぐんは,内臓を下支えしている筋肉の総称です。

 そのうち「骨盤隔膜」に属する筋肉が,
 789 「肛門挙筋」...【恥骨直腸筋/恥骨尾骨筋/腸骨尾骨筋】の3本で構成されています。
 10 【尾骨筋】

 そのうち「尿生殖隔膜」に属する筋肉が,
 11 【深会陰横筋】しんえいんおうきん...生殖器を固定する筋肉
 12 【尿道括約筋】...オシッコ出口の筋肉

 広義では次の筋肉も含みます。
 【浅会陰横筋】
 【肛門括約筋】...外肛門括約筋(意識的に動かせる)と内肛門括約筋(意思で動かせない)。
 【球海綿体筋】...男性のみ
 【坐骨海綿体筋】...男性のみ

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